海外からドイツに移った人の多くは、口を揃えて「家探しが大変だった」と言います。同じオフィスのポスドクも家探しにずいぶんと苦労していました。 ドイツ全般、家探しは簡単ではないみたいですが、Tübingenでの家探しは一層大変と聞きます。「家が見つからない」という状態はなかなか日本では経験しないことで大きなストレスです。 結論から言うと、私は渡航前に家を決めることができました。が、これは珍しいことなのかもしれません。 ここでは、家が決まるまでの流れを紹介しつつ、その中で家探しにおいて心がけた「ちょっとしたコツ」も書いていこうと思います(参考になるかは分かりません...)。 Welcome Centerに依頼 Tübingenに行くことが決まり、大学のWelcome Centerにコンタクトをとりました。Welcome Centerに登録すると、さまざまなサポート(ビザ取得のサポートやHosting agreementの発行、健康保険会社との橋渡し、家探し、各種イベントの案内、ちょっとした相談など)を受けられます。 本当に何から何までお世話になりましたし、さまざまなことに迅速に対応してもらえるのですが、家探しに関してはお手上げといった印象でした。 大学が提供する住居もあるようですが、基本的にはいつも埋まっているらしく、そのwaiting listも長大なもののようです。 もちろん自分で家探しをするつもりでしたが、(小さい子どもを連れて行くこともあり)不安だったので私もwaiting listに加えてもらいました。しかし、結局何の音沙汰もなく終わりました。 家探しの方法 実際に不動産屋に行くのもいいと思うのですが、私は渡航前に決めておきたかったので、「ImmoScout24」という不動産情報をまとめたサービスを利用しました。 地域を絞り、条件を指定して、ヒットするものには片っ端から連絡していました(スピードが大切だと思ったので、物件が追加されたことが分かり次第直ちに問い合わせていました)。 合計で30〜40件は問い合わせましたが、実際に返事があったのは3割ほどでした。その大部分が断りの連絡です。 問い合わせの際には、氏名・家族構成・契約期間・所得・連絡先などをドイツ語で書いて、「私を含めて日本人は建物を非常にきれいに使います」などと書いていました。 「物件を問題なく使ってくれるだろうか」というのが大家には読めないので(とりわけ借り手が外国人の場合)、そこに抵抗をもたれるのは不利だと思ったためです。 ある日、ある物件の大家から一度オンラインで話しましょうという連絡をもらい、オンラインで物件案内をしてもらいました(恥を忍んでドイツ語を話せないことを伝え、英語で話をさせてもらいました)。 新築の物件で、立地も素晴らしかったのですが、当初掲載していた賃料から引き上げることにしたらしく、色々と話した結果、海外学振の給料では貸し出すことはできないと判断されてしまい契約には至りませんでした(この辺りは...もっと苦労されている方がいると思います) また別の日、次はよりオフィスに近い物件の大家さん(←実際にはそのお子さんですが、大家さんと書きます)から、「○月○日にオンライン説明会をするのでご参加ください」と問い合わせをした人たちへ一斉メールが送られてきました。 もちろんBCCで送られてきたので正確な人数は分かりませんでしたが、相当数いるだろうと覚悟はしておきました。 オンライン説明会当日、いざミーティングルームに入ってみると50組近くの家族が参加しており、これを勝ち抜くのは厳しいだろうと絶望していました。 説明会では、間取りや眺望を見せてもらい、近くにどのような施設があるかなどを説明してもらいました。 説明会が終わり、すぐに大家さんの名前をGoogleで検索しました。藁にもすがる思いで何か共通の話題は見つからないかと思ったためです(&素性がわかると無用な警戒心もなくなりますし)。 すると、大家さんは少し離れた街の大学で研究者をしていることが分かりました。大家さんの書いた論文(の要約)を読み、 今日の説明会はありがとうございました。とても魅力的な物件でした。そして、あなたの論文も拝見しました。○○○とのこと、大変興味深いです。実際に会って、お話を聞かせてください! というメールを送りました。 数日後、大家さんからメールがあり、「ぜひ住んでほしい」という返事をもらったので、すぐに契約させてもらうことにしました。 家探しを始めてからおよそ3ヶ月、実際にドイツに移住する1ヶ月半ほど前のことでした。 契約から渡航まで海外学振の滞在期間は2年間です。そのため契約期間として2年間と伝えていました。 しかし、当初大家さんは3年以上貸りてくれる人を探していたらしく、2年間の短期契約ということで200ユーロほど(!)月の賃料が高くなってしまいました。 元々、比較的に安めの物件だったのと(といっても日本の基準で考えると高いですが...)、背に腹はかえられないということで契約をしました。 契約書などはメールで書類を送り合うことで記入し、頭金などは銀行口座を聞いて送金しました。 家が決まったら家具などを調達しなければならないのですが、これも面倒でした。 というのも、家具付きの物件ではないので一から準備しなければならないのですが、実際に使うのは2年間だけです。適当に用意できればよかったのですが、小さな子どもがいることを考えれば、あまりいい加減にできることではありませんでした。 そこで調度品や家具は、契約した家にもっとも近いIKEAのオンラインショップで購入しました。そして、家のすぐそばに家電量販店があったのでそこのオンラインショップで家電をいくつか購入しました。 幸い、大家さんがとても協力的な方で注文から受け取り(+ベッドの組み立て)までしてくれたので渡航した時には最低限の生活は送れる状態になっていました。 家探しをすることがいかに難しいかをお伝えしたかったのですが、幸いなことに私は比較的恵まれていて、運よく家を見つけられ、ドイツでの生活を始められたと思います。 参考になる部分は限られていたかもしれませんが、私の経験として残しておきます。
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